質量欠損
しつりょうけっそん
【質量欠損(しつりょうけっそん)】
定義
質量欠損とは、原子核を構成する陽子と中性子の質量の合計よりも、実際の原子核の質量が小さくなる現象である。
この減少した質量は、原子核を結びつけるエネルギーに変わっている。
イメージ
陽子や中性子がばらばらに存在しているときの方が、全体の質量は大きい。
それらが集まって原子核をつくると、結びつくときにエネルギーが外に出るため、その分だけ質量が減る。
つまり、「結びついて安定になると、質量の一部がエネルギーに変わる」と考えると理解しやすい。
数式
質量欠損 \(\Delta m\) は次のように表される。
\[\Delta m = Z m_p + N m_n - M\]
ここで、
\(\Delta m\) は質量欠損(kg)
\(Z\) は陽子の数
\(N\) は中性子の数
\(m_p\) は陽子1個の質量(kg)
\(m_n\) は中性子1個の質量(kg)
\(M\) は原子核の質量(kg)である。
また、この質量に対応するエネルギー \(E\) は次式で表される。
\[E = \Delta m c^2\]
ここで、\(c\) は光速(m/s)である。
ポイント
- 質量欠損は「失われた」のではなく、エネルギーに変わっている
- このエネルギーを結合エネルギーという
- 原子核が安定であるほど、質量欠損は大きくなる傾向がある