偶力
ぐうりょく
【偶力(ぐうりょく)】
定義
偶力とは、大きさが等しく、向きが反対で、平行な2つの力が、同一直線上ではない位置に作用することで生じる力の組である。
このとき、物体には並進(移動)は起こらず、回転だけが生じる。
イメージ
ドアを開けるとき、ノブを押す方向と、蝶番(ちょうつがい)側の固定の働きによって、ドアは回転する。このときのように、左右で逆向きの力が働き、物体がその場で回る状況が偶力である。
また、ハンドルを回すときも、両手で逆向きの力を加えることで回転が起こる。このように「押す・引く」がセットになって回すイメージで考えるとよい。
数式
偶力の強さは「モーメント(トルク)」で表される。
\[M = F d\]
ここで、\(F\) は力の大きさ(N)、\(d\) は2つの力の作用線の間の距離(m)である。
このモーメントは、回転の向きをもち、どの点まわりで考えても同じ値になる。
ポイント
- 偶力は合力が0であり、物体は移動せず回転だけする
- モーメントは基準点に依らず一定になる(これが最大の特徴)
- 2つの力は平行・反対向き・同じ大きさである必要がある